NPO法人親育ネットワーク 設立趣旨

1 趣 旨

 生きる目的を見いだせず、幸福感を感じられない人、学校の成績=その人の価値としている狭い視点を持っている人が多い日本社会。親世代は、時代の流れをとらえられず、旧態依然の価値観に縛られ、それを子どもに押しつけている。そして、その子は、親の鏡のごとく、成績、友人関係などにがんじがらめになり、ストレスを感じ、自分に自信がないといった現状がある。

 その原因は、家庭環境や社会環境、学校環境の変化など様々だが、親自身が旧来の価値観(いい学校、いい会社に入れば一生安泰)の中でしか生きておらず、その価値観を変えることに不安を感じ、たこつぼにはまっていることが大きい。また、親自身がストレス社会に身を置き、輝いて生きていないため、子どもに在り方で示せないといったところもある。それに加えて、旧来の価値観に縛られた親を不安にさせたり、親に取り入れられる文句で、競争原理主義教育機関が受動的教育を行うことにより、学校の存在意義が喪失、教員の価値が下がっていることも挙げられる。

 これらの現状を打破し、親子がともに認め合い、満たし合うことで、人間力を高め、幸福感を感じながら、笑顔で生活している社会がこれからは求められる。つまり、親世代は、旧態依然の価値観を転換し、自らも輝くと共に、子どもを純粋な愛で、認め、寄り添う。そして、子どもたちは、自己肯定感、自己効力感を持ち、仲間を認め合いながら、日々ワクワク感を持って生きている。このような社会を目指すことが、日本を将来支える人材育成へと繋がっていく。

 これからの生き方、在り方で大切なこと、人間力を高める学びを発信している個人や団体は地域にあるが、規模が小さく伝えられる範囲が限定的になっている。そこで、これらのことをより多くの人に発信し、ムーブメントを起こす仕組みとして、人材育成者を結集する場として、また別法人では得られない社会的信用を得るため、NPOの法人格を取得し、社会変革の実践に移せる組織を構築する必要があるため申請を行いたい。 

2 申請に至るまでの経過

 平成211月から社会起業家として活動してきたことを通じて、「親の育ち」の場を創ることの重要性を感じてきたが、活動をしている人たちを繋ぐ仕組みを創ることで、悩みを抱えているより多くの親を救うことができるのではという想いと、平成266月に行われた、愛知県教育委員会による「子育てネットワーカー養成講座」の受講をきっかけに、平成267月より、同志と共にNPO法人親育ネットワーク設立準備委員会を発足・開催し、平成269月にNPO法人親育ネットワーク設立総会を開催し、NPO法人を設立するに至った。

平成26年9月24日

NPO法人親育ネットワーク    
設立代表者 黒田 忠晃